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Licypriya Kangujam

COP28 化石燃料からの脱却で合意。未来は「子どもたち」の時代

12月13日、COP28(第28回締約国会議)は成果文書を採択。約200カ国の代表は最悪の気候変動を回避するために「化石燃料からの脱却」を進めることで合意しました。議長を務める UAEのジャベル(Sultan Al Jaber)産業・先端技術相は、「歴史的な」合意と称賛する一方で、真の成功はその履行にあると強調しました。11日、インドの環境活動家リシプリヤ・カングジャム(Licypriya Kangujam)さん(12)が壇上で抗議する場面があり、「化石燃料をやめろ。私たちの地球と未来を守れ」というメッセージを掲げ、「今すぐ行動せよ」などと声を上げる場面がありました。

Licypriya Kangujam
Licypriya Kangujam : Protester onstage at the Global Climate Action High-Level Event (closing): Uniting on the Path way to 2030 and Beyond session during the UN Climate Change Conference COP28 at Expo City Dubai on December 11, 2023, in Dubai, United Arab Emirates. (Photo by COP28 / Anthony Fleyhan)

ジャベル議長は、「合意を具体的な行動に移すために必要な措置を講じなければならない」と訴えています。ノルウェーのエイデ(Espen Barth Eide)外相は「化石燃料から脱却する必要性について、これほど明確な文章で世界が団結するのは初めてだ」と指摘しています。

COP28では、100カ国以上が石油・ガス・石炭の「段階的に廃止」を成果文書に盛り込むよう強く働きかけてきました。これに対してサウジアラビアを中心とする石油輸出国機構(OPEC)は特定の燃料に言及しないよう求めていました。このためCOP28は会期を1日延長していました。

成果文書には、2030年までに再生可能エネルギー容量を世界全体で3倍にし、石炭の使用を減らす努力を加速し、脱炭素化が難しい産業をクリーン化する炭素回収・貯留などの技術を加速させることも盛り込んでいます。

サウジアラビアが「化石燃料から脱却」に同意した理由は、第28条の文言が鍵となったと明かしました。第28条は「産業革命前からの気温上昇を1.5度以内に抑える経路に沿って温室効果ガスの排出を大幅、迅速かつ持続的に削減する必要性を認識し、パリ協定とそれぞれの国情、経路、アプローチを考慮して国ごとに決められた方法で、世界的な取り組みに貢献するよう締約国に求めている」とあります。

カングジャムさんが警備員に付き添われて退出すると、会場からは拍手が起こっています。COP28のマジド・アル・スワイディ事務局長は、カングジャムさんの熱意に改めて拍手を送るよう聴衆に求めました。

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