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ILO 職場でのハラスメントを禁止する初の国際条約を採択

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6月21日、国際労働機関(ILO)は職場での暴力やハラスメントを全面的に禁止する初の国際条約を採択しました。従業員や就職活動中の学生など幅広い関係者へのセクシュアル・ハラスメント(セクハラ)や嫌がらせを禁じ、政府や雇用主に対策を講じるよう求めています。採決では、加盟国の政府に2票、労働組合と経営者団体にそれぞれ1票ずつ投票権が割り当てられ、結果、条約は賛成439、反対7、棄権30と、圧倒的多数の支持を得て、採択されました。

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108th (Centenary) Session of the International Labour Conference. Geneva, 10-21 June 2019 / ILO(Flickr)

条約では、暴力やハラスメントを「身体的、心理的、性的、経済的被害を引き起こしかねない行為」などと定義して、これらの行為を法的に禁止します。保護されるべき対象は、従業員やインターン実習生、ボランティアなどを幅広く含んでいます。職場や出張先だけでなく、通勤途中やSNSなどのコミュニケーションにも適用します。

ILOが初めての国際条約を採択した背景には、セクハラや性暴力を告発する #MeeTooが世界的に広がり、女性に限らずすべての人に対する暴力やハラスメントを許さない風潮が高まったことがあります。

日本から参加した政府と連合は支持に回った一方で、経団連は棄権しています。日本では5月に職場でのパワーハラスメント防止を義務付ける関連法が成立していますが、行為そのものの禁止や罰則は盛り込まれていません。また、セクハラ、妊娠や出産をめぐる嫌がらせのマタニティーハラスメントも防止策が義務付けられていますが、これらも禁止規定はなく、実効性へ疑問の声も多くあります。

日本の国内法と今回のILOの条約とのかい離は大きく、批准するにはさらなる法改正が求められます。ILOでは、これまでに189の条約が制定され、日本の批准は49にとどまって消極的です。ヨーロッパ諸国のおよそ半分またはそれ以下です。(例、ドイツ83、イギリス86、スウェーデン92、フィンランド98、オランダ106、ノルウェー107、フランス123、スペイン133)

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