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奪還したシンジャルにヤジディ教徒の多数の遺体

イラク北部の山岳地帯にあるシンジャル(Sinjar)は、2014年8月以降、大部分が過激派組織ダーイシュ(IS)の支配下に置かれていましたが、11月13日に米国主導の有志連合による空爆の支援を受けたクルド人部隊が、1年3か月ぶりに奪還に成功しました。

クルド人自治政府のマスード・バルザニ(Massud Barzani)議長がシンジャルの「解放」を宣言しました。

Yezidi YBS Fighters / Kurdishstruggle
Yezidi YBS Fighters / Kurdishstruggle

シンジャルの郊外では、ダーイシュ(IS)によって殺害されたとみられる少数派ヤジディ(Yazidi)教徒の女性ら、およそ80人の遺体が埋められた墓穴が見つかりました。

一旦は拉致されましたが、脱走したヤジディ教徒の女性の目撃証言から遺体が埋められた場所を発見しました。

また、15キロほど離れた場所でも50人余りの遺体を見つけたということです。

ダーイシュ(IS)は、2014年8月にシンジャルを制圧しています。聖地シンジャルに多く住むヤジディ教徒を大量に殺害したり、拉致して若い女性を奴隷として性暴力を加えたりしたとされます。

Yezidi Temple on Mount Sinjar, 2004 / Wikipedia
Yezidi Temple on Mount Sinjar, 2004 / Wikipedia

米軍の空爆支援による救出作戦が開始されています。

ISは、この閉鎖的な地域で暮らす少数派のヤジディ教徒に対し「悪魔を崇拝している」として迫害を加え、多くの女性を連れ去ったほか、数千人を殺害したとみられています。

遺体は研究施設の池に埋められて白骨化し、長い髪や女性用の衣服が見つかりました。いずれも40~80歳ぐらいの女性と見られます。ISは若い女性を奴隷とする一方、中年や高齢の女性を殺した疑いがあります。

ISによるヤジディ教徒の大量虐殺を裏付けるものとみられますが、周辺には至るところに爆弾が仕掛けてあり、実態の解明には時間がかかるようです。

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