エジプトのギザ(Giza)の砂漠にある世界遺産にも登録されている三大ピラミッドから2kmの距離に、一つの文明に特化した博物館としては世界最大となる大エジプト博物館(The Grand Egyptian Museum: GEM)が、年末オープンに向け急ピッチで建設中です。カイロのエジプト考古学博物館は1900年に3万5千点を展示する設計で建設(現在約20万点)されており、手狭となり老朽化していました。この GEMがツタンカーメンの黄金のマスクなどの収蔵品約10万点を引き継ぐ予定です。博物館の総面積は約48万平方メートル(約東京ドーム10個分)です。

The Grand Egyptian Museum (GEM) / MIIC Egypt

GEMの設計は、国際コンペにより、2,200あまりの応募者からヘネガン・ペン(Heneghan Peng)氏が選ばれ、2012年3月12日に着工しています。総工費は10億ドル(約1,110億円)以上になり、エジプトで最も貴重な古代文明の遺物の一部が所蔵されるとともに、それらの修復も行われます。(YouTubeは 2018/06/06に公開)

2002年にエジプト文化相が世界最大級の博物館として建設することを表明して以来、2011年のアラブの春など不安定な状況が続き GEMの建設も大幅に遅れました。かつてエジプトの国内総生産(GDP)の11%以上を占めていた観光産業も大打撃を受け、回復に時間がかかっています。

GEMのタウフィク館長は「エジプト人は常に、この(GEM建設)プロジェクトに心血を注いできた。この値段を付けられないほど貴重な遺産に現代的かつ安全な環境を提供することがいかに重要であるかを心の奥底で理解していたからだ」と言います。また、「エジプトと観光産業に良い影響を与えるだろう」と述べています。

日本政府は、2006年にエジプトに対して「大エジプト博物館建設計画」の実施のため、348億3,800万円を限度とする額の円借款を供与すると発表しています(外務省)


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