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電撃的な訪中は金正恩体制の国際認知と印象操作

3月25日から28日まで、北朝鮮の金正恩・朝鮮労働党委員長が電撃的に中国を訪問、習近平国家主席と会談したことに対して、世界は大きな衝撃を受けました。
最高指導者就任後、初の外遊として妻の李雪主(リ・ソルチュ)夫人や党副委員長の崔竜海、李洙ヨン、金英哲らを伴って中国を訪れて、初の外国政府首脳との会談を中国の習近平総書記兼国家主席と行っています。初の金正恩夫妻による外交政策も注目されます。

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北朝鮮「最高領導者金正恩同志が中華人民共和国を非公式訪問された 2018.3.25-28 (김정은동지 중국 비공식방문 2018.3.25-28)」KCTV 2018/03/29 日本語字幕付き

米韓の段階的・同時的な措置を条件に「金日成主席と金正日総書記の遺訓である朝鮮半島の非核化は可能だ」と述べて、中国と連携強化する意向を表明しました。米朝首脳会談に言及してトランプ米大統領への伝言も託しています。

人民大会堂の演説では「実の兄弟のように温かく、我々の訪問提案を快諾して短期間で手配した習近平総書記同志と彭麗媛女史に感謝する。初の外遊先が中国の首都なのは極めて当然であり、朝中親善を大事な生命のように繋ぐべき私の崇高な義務だ」「兄弟的隣国である中国の国際的威信が日増しに高まってることは自分のことのようで喜ばしい」と述べています。

中国の習近平国家主席は、非公式訪問にも拘らず「公式の国賓」と同等以上の待遇で歓待しています。核・ミサイル開発で国際的に孤立を深め、経済制裁も強化されて来た場面で「北朝鮮が選択した外交戦略」です。中国と北朝鮮は「核」以外では利害が一致する隣国です。
南北首脳会談や米朝首脳会談を前に、「金正恩体制の国際認知」と「中国の影響力強化」を演出することを選択したことは注目されます。

朝鮮中央テレビ(KCTV)が制作した記録映画には、人民大会堂の演説、歓待の様子や贈り物の交換、中国科学院への視察の様子などが含まれています。印象操作的な演出ですが、あまり観られない興味深い映像でもあります。

ソフトムードを演出する李雪主夫人の「ファーストレディ外交」も注目されています。

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