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将来のアフガン政府との関係はタリバンの行動次第。

2021年8月15日タリバンはアフガニスタン大統領府を掌握しました。これにより約20年間続いたアフガニスタンの民主政権は事実上崩壊しました。タリバンはアフガニスタン政府に「平和的な降伏」を求め、政権移譲に向けた交渉を始めており、ビデオ声明を通じて勝利宣言しました。米国務省のプライス報道官は、「将来のアフガン政府との関係はタリバンの行動次第だ」と語っています。

Taliban enters presidential palace in Kabul / Al Jazeera English

米国、英国、日本などの60か国余りの国が共同声明を発表し、「アフガニスタン全土におよぶ権力を持つ者は、人命と財産を保護し、治安と秩序を速やかに回復させる責任がある」、「アフガニスタンの人たちは安全と尊厳が保たれた状態で生活ができなければならない」として、アフガニスタン人や外国人が国外に安全に退避できるようにすること。今後の政権運営にあたっては、女性の人権の確保などを求めました。

アフガニスタン政権を掌握し世界を驚かせたタリバンは、週末に「誰も命を心配する必要はない」との声明を発表しました。ソーシャルメディアを駆使し、多様性を取り込んだ政府が望ましい、政敵への報復はしない、外交官の安全は保証する、投資家は何も心配しなくてよいとメディア担当チームを通じて発信しています。

  • Afghanistan(aljazeera.com)
  • 国連安保理 アフガニスタンめぐり緊急会合 人道状況に懸念表明(8/17 NHK)

グテーレス国連事務総長は、タリバンが支配するアフガニスタンでの人権侵害ついて懸念を表明し、その権力の掌握がアフガニスタンの女性と少女にとって「最も暗い時代への回帰」をもたらすことを恐れていると述べています。

バイデン大統領は、反政府武装勢力タリバンの進攻でアフガニスタンの政権が事実上崩壊したあと初めて、16日午後4時すぎからホワイトハウスで演説しました。

「米国軍はアフガニスタン軍が戦う意思がない戦争で戦うべきではないし、死ぬべきでない」として軍の撤退の方針に変わりはなく、決断は正当なものだと強調しました。また、「われわれはアフガニスタン国民への支援は続ける。暴力や混乱がおきないよう周辺国との外交を後押しする。女性など、国民の基本的な権利を守るために声を上げ続ける」と述べて、今後もアフガニスタンに対する支援を続けていくと訴えました。

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