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NYC Smart Compost

持続可能な有機ゴミ循環政策と人類学的な視点(TED: Robin Nagle)

2023年6月8日に米ニューヨーク市議会は、廃棄物ゼロを目指した「ゼロ・ウェイスト法(The Zero Waste Act)」を可決しました。生ゴミや庭ゴミ(落ち葉、枝)などの有機ゴミを分別回収するプログラムを段階的に導入し、2024年10月までに全市で展開する計画です。分別回収した生ゴミ・有機ゴミは「再生可能エネルギー」と「堆肥」として活用します。住民が市衛生局に事前申請した専用ゴミ箱と、24時間使えるスマートスマートコンポスト(NYC Smart Compost)を街角に設置し、有機ゴミを資源化する循環政策が進行中です。

NYC Smart Compost
NYC Smart Compost (iOS/Android) / Department of Sanitation

大都市ニューヨーク(834万人)では、毎日排出される1万1,000トンの一般ゴミのうち約3分の1を有機ゴミが占めており、CO2の25倍の温室効果があると言われるメタンガスが埋め立て地で放出されることが問題になっていました。オレンジのすっきりとしたデザインの「スマートコンポスト」は、アプリをダウンロードして誰でも24時間利用可能です。「食べ残しなどの生ゴミ」「食べ物で汚れた紙類」「落ち葉などの有機ごみ」というふうに捨てても良いものが明示されています。地図上に自分の位置とスマートコンポストの設置場所が表示されます。空き容量はアプリ上で色分けされ、緑なら「余裕あり」、茶色は「もうすぐいっぱい」、赤は「満杯」です。スマートコンポストの上部には太陽光発電パネルがついて再生可能エネルギーで駆動する仕組みになっています。

回収された有機ゴミは、ブルックリンにある下水処理施設かスタテン島の堆肥化施設に送られます。下水処理施設ではメタンガス発電に利用され処理施設電源となり、さらに周辺地域の約2,500世帯に天然ガスとしても供給されています。スタテン島の堆肥は、造園業者向けに販売されるほか、市内の公園や学校、教会、コミュニティーガーデンなどに無償提供されています。

Robin Nagle
What I discovered in New York City trash | Robin Nagle | TEDCity2.0 2013

人類学教授のロビン・ネーグル(Robin Nagle)氏の講演(9/2021)では、都市固形廃棄物に取り組むビッグアップルの取り組みの歴史、インフラストラクチャー、政治的論争、および重大な事件を取り上げています。彼女はニューヨーク市衛生局の常勤(無給)の人類学者で、著書「Picking Up」には、衛生労働者として働いていた頃の記録があります。彼女はコロンビア大学で人類学の学位と博士号を取得。ニューヨーク大学の臨床教授でもあり、学部の教養課程と大学院芸術科学研究科で環境学、人類学、廃棄物研究を教えています。

ロビン・ネーグル氏は、衛生労働者としてゴミ回収ルートを歩き、清掃機器を操作し、自分で清掃トラックも運転しました。そして、彼女は簡単なようで難しい疑問、「誰が私たちの代わりに清掃してくれるのか?」について答えてくれます。

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