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日本企業の破壊的イノベーションの阻害要因

日本生産性本部が今春に発足させるイノベーション会議の準備調査として、大企業238社の「イノベーションを起こすための工夫に関する取組を聞いたアンケート」の結果を取りまとめて公表しています。同会議では、生産性向上に資する破壊的なイノベーションを実現する人材を発掘・育成するとともに、イノベーションを促すための制度改革や企業経営戦略を提案するなど、イノベーション促進のための環境整備に取り組みます。この「企業アンケート報告書」が面白かったので紹介します。

一般的に日本企業の破壊的なイノベーションを阻害している要因は、何だと思いますか。

「日本企業は破壊的イノベーションを起こしにくい」と言われていることへの賛否の質問に、「そう思う」と答えた 66.0%(157 社)に対して、日本企業の破壊的イノベーションを阻害している要因を聞いたのが図5です。 「イノベーションのリスクを取ることに消極的な経営」が圧倒的に多く 7割近くを占めています。次いで、「労働市場の流動性不足による人材の固定化」(33%)、「高度人材の不足」(22%)など、人材面の要因が多く挙げられています。

自社でイノベーションを起こす環境づくりを目的として実施している施策

自社でイノベーションを起こす環境づくりを目的として実施している施策を聞いたのが図6です。「特別な才能を持った人の中途採用」が 6割を占めて最多となっています。次いで、「大学や研究機関との連携やオープンイノベーション」「他企業との連携やオープンイノベーション」の、オープンイノベーションを実施している企業が 5割を占めています。

イノベーションを起こすことが期待できる人材の、社外からの獲得手段として挙げた10個の施策の「実施状況」と、「効果の評価」を図示すると図16のとおりです。実施率が高いにもかかわらず効果の評価が低いものとしては、「取引先や銀行からの紹介」が挙げられます。逆に、実施率が低いにも関わらず効果の評価が高いものとしては、「ベンチャー等の他企業との兼業」が挙げられます。

ノベーションを起こすことが期待できる人材の、社外からの獲得手段として挙げた10個の施策の「実施状況」と「効果の評価」を図示しています

「統合イノベーション戦略」(平成30年6月15日閣議決定)に基づき、イノベーションに関連が深い司令塔会議である総合科学技術・イノベーション会議、高度情報通信ネットワーク社会推進戦略本部、知的財産戦略本部、健康・医療戦略推進本部、宇宙開発戦略本部及び総合海洋政策本部並びに地理空間情報活用推進会議について、横断的かつ実質的な調整を図るとともに、同戦略を推進するため、内閣に統合イノベーション戦略推進会議を設置しています。

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