2010年映画の祭典、日本と米国のアカデミー賞が決定しました。日本は1978年の第1回から今年は33回、米国は1929年から数えて今年で第82回アカデミー賞となりました。
日本と米国で、どうして50年近くも「映画の祭典」の歴史が違うのでしょうか?
名作映画「七人の侍」は、1954年に公開された黒澤明監督の日本映画。シナリオや演出、演技、アクションシーンと時代考証などを含めて世界的に高く評価され、「スター・ウォーズ」のジョージ・ルーカスや、スピルバーグ監督に影響を与えています。西部劇「荒野の七人」は「七人の侍のリメイク版」として有名です。
名作映画「東京物語」は、小津安二郎監督、笠智衆主演の1953年制作・公開の日本映画。「日本映画の最高傑作」とも評され、各国で選定される世界映画ベストテンでも上位に入る常連作品の一つです。
チャップリン映画の集大成「ライムライト」が1952年の公開です。当時の日本映画は、製作面では決して米国ハリウッドに遅れていた訳ではないのです。
- Tôkyô monogatari (1953)(IMDb) Rating: 8.3
- なぜ、日本映画はダメなのか?(三遊亭 円丈)...共感できます(^^)
米国は特に西海岸で「映画」を重点産業として位置付け、「ビジネスモデル」や「投資環境」を整備します。また米アカデミー賞をはじめとした数多くの映画祭を組織し、俳優や監督、関連人材の才能と魅力の発掘、ヒーローの誕生と賞賛なども戦略にしています。当初から映画産業界がテレビやデジタル化などのテクノロジーの進化に対しても、「映画コンテンツ産業の多様化」「知的財産権」「マーケティング」の進化や、「人材育成」「イノベーション」を実行してきた結果だと思います。
一方、日本の映画産業界は「五社協定」などで既得権益を守ることに必死となり、世界的に大きく遅れた業界体質(ガラパゴス)になってしまいました。クリエイティブ環境を最優先とするビジネスモデルと、オープンとグローバルを基本として大胆に推進を!
- 知的財産戦略本部(首相官邸)
- 経済産業省アイデアボックス(3月15日まで)終了しています。