恐竜全盛期である(1億年前~7200万年前)後期白亜紀の海では、全長が最大19メートルにもなる巨大タコが食物連鎖の頂点にいたことが、北海道大学などの研究チームによるAIでの解析で分かりました。まるで冒険小説や映画にも登場する「想像上の怪物クラーケン」ですね(^^)この研究結果は23日の科学誌サイエンスに発表されています。
- 最古のタコは巨大な頂点捕食者だった~捕食の痕跡とAIが解読する古代海洋の捕食関係~(理学研究院 准教授 伊庭靖弘)(4/24 北海道大学)
- Earliest octopuses were giant top predators in Cretaceous oceans(4/23 Science)

北海道大学大学院理学研究院准教授の伊庭靖弘氏によると、これまで白亜紀の海の支配者は、大型海洋爬虫(はちゅう)類やサメ、魚竜などの脊椎(せきつい)捕食生物だったと思われていました。しかし、今回見つかった化石は、タコも食物連鎖の頂点にいた可能性を示唆していると述べています。
岩盤の中から見つかった巨大タコの顎(あご)化石は保存状態が極めて良好で、獲物の殻や骨をかみ砕く際に生じた摩耗の痕跡が残っていました。タコの化石の記録は非常に限られており、これほど大きく生態学的に重要な白亜紀の海洋生物が見つかったのは予想外だったとコメントしています。

顎化石には、彼らが非常に強い噛む力を持った捕食者であったことを示す、大きな欠けや傷がある。
学名「ナナイモテウティス」と呼ばれるこの絶滅種のタコは体長7~19メートル。研究チームは顎化石から全身のサイズを推定しました。この巨大タコは、頭部にヒレをもつヒゲダコ亜目の中で最古級だったと研究チームは解説しています。

伊庭氏によると、タコ類は体の大部分が柔らかいことから死んだ後は顎など数少ない硬い部分しか残らないことが多く、化石化することは極めて稀(まれ)だということです。
今回の研究では、日本とカナダのバンクーバー島で過去に発見された巨大な顎の化石15個を改めて分析しています。さらに、1億年前~7200万年前の白亜紀の堆積(たいせき)岩からタコの顎の化石12個を発掘し、高度な3D画像解析技術やAIを使って顎の化石の3Dモデルを作成しています。