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Likely Damaged Structures

2026年ベネゼエラ地震から1ヶ月、被害の全容も見えず

ベネズエラで6月24日(日本時間25日)に発生したマグニチュード(M)7.2と(M)7.5の連続大地震(ベネゼエラ地震)から1カ月が過ぎました。死者数は政府発表で少なくとも5,546人が死亡、16,740人が負傷としていますが、行方不明者は公表されておらず、その数は数万人として全容は分かっていません。当局による災害対策の不備や被災者対応の遅れも浮き彫りに。復興の道筋は見えず、市民の間には政府への強い不満が渦巻いています。

ベネズエラ地震 (2026年)
ベネズエラ地震 (2026年) ラ・グアイラの被害状況(6月28日)

米国地質調査所(USGS)の地震対応迅速評価システム(PAGER)は、死者数が当初の報告よりも大幅に増加し、1万人を超える可能性があると予測しています。また、本震は1900年のサン・ナルシソ地震以来、ベネズエラで発生した中で最も強い地震でした。

地震の後、数万人が行方不明になったと報告されましたが、正確な人数については議論が続いています。国際機関や国連は、7月18日時点で倒壊した建物の下に埋まっている行方不明者の総数は40,000人から50,000人の間になる可能性があると推定しています。

NASAが欧州の「センチネル1(Sentinel-1)」衛星データを解析した結果、ベネズエラ全土で約5万8,870棟の建物が損壊したと推計されています。

Likely Damaged Structures
Sentinel-1 Likelihood of Damaged Structures (Experimental) for the Venezuela Earthquake June 2026 / NASA

この地震により約800棟の建物が倒壊し、そのうち189棟は完全に倒壊しました。衛星画像によると、国全体で約59万棟の建物が被害を受けたとみられます。カラカスとトルヒーヨ州、カラボボ州、アラグア州、ミランダ州、ラ・グアイラ州で建物が倒壊しました。国連は、住宅や経済資産の損失に基づき、地震による被害額を47億~87億米ドル、ベネズエラのGDPの約4~8%と推定し、実際の被害額はその推定値の1.5~3倍になる可能性があると付け加えました。

Security camera footage of the earthquake in Caraballeda, La Guaira, capturing extreme shaking and multiple building collapses

独裁的な政権が続いたベネズエラでは、この10年ほどの間に人口の3割にあたる約800万人が国外に逃れたとされます。医師と看護師の不足が深刻で、地震前から医療体制は脆弱(ぜいじゃく)でした。財政難のため捜索・救助でも十分な重機や燃料を確保できず、国際支援に頼っているのが実態です。

トランプ米政権による今年1月の軍事攻撃によるマドゥロ大統領(当時)を拘束が、内政の混乱に拍車をかけていました。副大統領から暫定大統領となったデルシー・ロドリゲス氏は対米協調路線にかじを切りました。ですが、民主化を求める野党勢力との対話は進んでいません。

今回はいち早く米軍や救助隊を派遣したトランプ政権ですが、自国の直接的な利益に結びつかない支援には消極的です。対外援助を担う国際開発局(USAID)を廃止しています。飢餓や貧困などを放置すれば、国際的なテロや治安悪化を招きかねません。国際社会は、人道支援の重要性を改めて認識すべきだと思います。

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