ノーチラス号(仏: Nautilus)は、SF作家ジュール・ヴェルヌの小説「海底二万里」と「神秘の島」に登場する架空の潜水艦です。二つのアカデミー賞を受賞した映画「海底二万哩」によって有名な潜水艦の名前になります。
米国で1954年に完成した世界初の原子力潜水艦ノーチラスの名前として採用、建造したのがジェネラル・ダイナミクスで、その原子力部門がゼネラル・アトミックス(General Atomics: GA)でした。海上保安庁が導入する無人航空機(UAV)シーガーディアン(SeaGuardian)は、子会社(GA-ASI)が製作しています。
- 海上保安庁 奥島長官 「無人航空機 導入する方向で検討」(4/21 NHK News)
- General Atomics Aeronautical Systems: GA-ASI(Website)
海上保安庁の奥島高弘長官は定例の記者会見で、海難事故の捜索や不審船の監視などに無人航空機を導入する方向で、具体的な検討を進めていることを明らかにしました。実証実験で遠隔操縦は、海上保安庁のパイロットが訓練を積めば的確に行えることや、ほかの航空機が近づくと自動回避装置が働いて安全確保が可能なこと、夜間でも高性能カメラが機能して、リアルタイムに映像が送られてくることなどが確認できたということです。
来年度以降の導入を見据えて、運用方法や配備先など具体的な検討していますが、海難救助や災害対応、犯罪の取り締まり、それに領海警備など、より広い範囲で海洋の監視ができることになります。
SkyGuardian & SeaGuardian ISR from General Atomics on Vimeo.
米国防総省と国防高等研究計画局(DARPA)は、ゼネラル・アトミックス(General Atomics)と、航空宇宙企業ブルー・オリジン、ロッキード・マーティンとの間に、原子力推進システムを搭載する宇宙ロケットの設計製造の第1段階の契約を締結しました。3社はDARPAの Demonstration Rocket for Agile Cislunar Operations(DRACO)プログラムのための推進システムを設計し、月を目指す宇宙船に動力を供給します。
ゼネラル・アトミックス(GA-EMS)は、2,200万ドル(約24億円)で核熱推進(Nuclear Thermal Propulsion:NTP)の原子炉と推進サブシステムのコンセプトの予備設計を担当し、ロッキード・マーティンとブルー・オリジンは、それぞれ290万ドル(約3.2億円)と250万ドル(約2.7億円)で宇宙船のコンセプト設計と運用システム設計を担当します。
原子力推進は深宇宙探査の分野で多く利用されてきた推進システムで、地球低軌道上では実例がほぼありませんでした。今回DARPAが実証を進めるNTPは、電気推進の約1万倍、化学推進の2~5倍の推力が実現可能と推定されており、地球低軌道上で活用し将来の宇宙推進システムの基盤となることを目指しています。
GA-EMSが持つ原子力関連の技術力が、DARPAの契約を通じて宇宙開発にも活用されていく点が注目されます。
- DARPA Selects Performers for Phase 1 of Demonstration Rocket for Agile Cislunar Operations (DRACO) Program(4/12 DARPA)
- DARPAが核熱推進(NTP)の実証としてBlue Originをはじめとする3社を採択(週刊宇宙ビジネスニュース)
ノーチラス(Nautilus)はラテン語でオウムガイを意味しますが、ガスの詰まった殻内部の容積を調節して浮き沈みする仕組みは潜水艇と同様です(^^)
- 20,000 Leagues Under the Sea (1954)(IMDb) Ratings: 7.2