映像ジャーナリストの伊藤詩織による初長編映画「Black Box Diaries」の日本公開版がついに完成いたしました。伊藤詩織が、自身の体験を元に、社会の沈黙や偏見、そして、自身に圧し掛かってきた圧力と向き合い続けた姿を、本人の視点から描いています。12月12日(金)からT・ジョイPRINCE品川での上映が決定しました。
- 10年の時を経て、この冬、いよいよ沈黙を開く―――。海外映画祭で話題沸騰、衝撃の事件の“その後”を描いた物語『Black Box Diaries』ついに 日本公開日 決定(11/6 東映エージエンシー)
- 「Black Box Diaries」伊藤詩織が映像の無断使用を謝罪、修正した新バージョン制作(10/27 映画ナタリー)

2015年4月3日、ジャーナリストをめざす伊藤詩織(25歳)は、ある日突然、思いもよらない被害を受ける。それは、【同意のない性被害】だった。伊藤は実名を公表し、この事件と立ち向かうことを決意し、そこから伊藤の世界は一変します。性暴力の被害を受けた一人の女性が、自身に起きた事実を記録しながら、社会の壁を少しずつ打ち壊すーーーー。
声を上げ続ける痛みを通じて、この理不尽な世界と、そこで見せる希望の光を、圧倒的なリアルな映像で描き出しました。世界が見つめ、社会の心を揺さぶった、ひとりの女性の“沈黙”と戦う旅が、今幕を開けます。本作は、世界60か国以上で上映され、日本では「日本公開版」として公開されます。
日本で公開されるものは、当事者からのご指摘を受けたところなど、一部表現を修正し配慮をした上で完成しました。
- 映画『Black Box Diaries』の映像使用に関して、正式な謝罪文を本日掲載しました。(10/25 pdf/shioriito.com)日本語/英語

<伊藤詩織監督のコメント>
本作は、私が被害直後から日本で直面した現実を追い、記録した作品です。逮捕は直前で止められ、証拠や証言は黒塗りでした。それでも集めた真実の「かけら」をつないだのが本作です。どうか私の名をいったん忘れ、身近な人の出来事として観てください。もし同じことがあなたや大切な人に起きたなら、何を信じ、どう動くのか。観終えたあとに交わされる小さな一言が、沈黙をほどき、次の誰かを守り、社会を少しずつ動かす力になると信じています。
- Black Box Diaries(IMDb) Ratings: 7.5
- Release info / Black Box Diaries(IMDb)
英国・米国との国際共同製作として制作され、2024年1月の第41回サンダンス映画祭ワールドシネマ・ドキュメンタリー部門大審査員賞 に正式出品。その後、世界各国の映画祭や賞レースで高い評価を獲得し、第97回アカデミー賞で日本人監督初の長編ドキュメンタリー映画賞にノミネートされました。