マララ・ユスフザイさんは、人生をかけて女子教育のために声を上げ続けてきました。15歳で暗殺未遂を生き延び、世界の指導者たちと対話を重ねてきましたが、2021年にアフガニスタンがタリバンの支配下に入ったとき、苦労して築き上げてきた進歩が崩れ去るのを目の当たりにしました。 絶望の淵に立たされたことで、彼女は「変化を生み出すとはどういうことか」を根本から考え直しました。そして彼女が見出したのは、打ち砕かれた楽観主義に代わる、より力強く、より誠実な考え方でした。希望を失ったように感じるときでさえ、自分が望む未来のために闘い続ける方法に、耳を傾けてください。
- TED Speaker/TED Attendee: Malala Yousafzai(Nobel laureate, education activist)

現在のアフガニスタンでは、女の子は6年生以上になると学校に通うことが禁じられています。それ自体が犯罪なのです。5年前は医師や政治家、エンジニアあるいは芸術家だった女性が、大学に行くことやキャリアを積むことは許されていません。女性が公共の場で話すことは犯罪なのです。では逆に何が罪にならないか、わかりますか? 今年、2026年にタリバンは男性が暴力を妻や娘にふるうことを合法としました。タリバンは、何百万人もの女性や少女に社会から隔離し支配する「ジェンダー・アパルトヘイト」を強いています。
いま、私たちの多くが圧倒され、途方に暮れていると思います。まるで立ちはだかる壁があまりに大きすぎて、問題解決のためにできることなどわずかに思えます。ですが、この数年で学んだことはたくさんあります。皆さんにお伝えしたいのは、希望を失ってしまったときでも、変化のために闘い続ける方法です。
1つ目はとにかく何かを始めることです。まずは地下学校を支援することから始めました。アフガニスタンの少女たちは、学ぶことを諦めていなかったからです、たとえ命を危険にさらしたとしてもです。今も国の至る所で彼女らはラジオの授業に耳を傾け、カセットテープや教科書をこっそり回し合いながら、密かに学び続けようとしています。2つ目は他者と協力することの重要性です。アフガニスタンを題材とした映画を2本製作しました。アフガニスタン女子サッカー代表チームの社会運動にも参加しました。彼女らが亡命先でも大会に参加できるようFIFAに働きかけるためです。
最後の教訓はーー 志を高く持ち続けてください。負け戦の最中に高い目標を持ち続けることなど馬鹿げているように聞こえるかもしれません。しかし、困難が大きいほど、より大胆でなければなりません。アフガニスタンで起きていることは、私たち全員への警鐘なのです。

「ジェンダー・アパルトヘイト」を処罰する国際法は存在せず、加害者やその支持者に責任を問う手段もありません。だからこそアフガニスタンの女性たちは、こんな虐待行為を国連の「人道に対する罪条約」に加えるよう運動しています。そして私もこの運動に加わりました 世界中の女性や少女のために、状況を変えられるように。(拍手)
これは大きな目標です。タリバンが裁かれるまでには何年もかかるかもしれないこともわかっています。それでも私は闘い続けます。世界中どこであっても、次の世代の少女たちにこれらの犯罪が繰り返されないために。(拍手)
かつて11歳の少女だったあのときの私に、今の私を誇りに思えればと思います。あの頃の私に伝えたいーー 世界を変えるというのは、あなたが思うほど簡単ではないけれど、私は決して諦めない。と・・・
私がこれまで学んだことがあるとすれば、進歩は決して保証されないということです。たった1つのスピーチや物語、ある瞬間や一個人だけでは歴史の流れを変えることはできません。しかし、私たちが何かを始め、共に取り組み、志を高く持ち続ければ希望はただ待って感じるものでなく、自ら生み出すものへと変わります。ありがとうございました。(歓声と拍手)
- Soh NAGAI, Translator Maki Sugimoto , Reviewer(日本語字幕を読む)
- 私が誤解していた「世界を変える」ということ | Malala Yousafzai(TED)
- @malala(Instagram)