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Green Light

Google Mapsを AIで分析、交通信号を最適化してCO2排出量を削減

Google Maps のデータをAIで分析して信号機のタイミングを最適化することで、赤信号の待ち時間とCO2排出量を減らすプロジェクト(Green Light)に Googleが取り組んでいます。すでに世界各地で導入が始まっており、4大陸の12都市で都市環境とドライバーの両方への負担を大幅に減らし始めています。

ロンドン、カナリー・ワーフ近くにあるピエール・ヴィヴァンの有名な「信号機の木」 / Wikipedia

このプロジェクトは AIのアルゴリズムを用いてGoogle マップの利用者のデータを分析し、まずは70カ所の交差点で信号のタイミングを微調整したそうです。昨年と今年にテストした調整前後の交通量に関するGoogleの予備的な計算によると、混雑時の信号を切り替えるタイミングをAIの推奨に従って調整することで、1カ月あたり3,000万台のクルマが停止する時間の30%と、排出ガスの10%が削減されたということです。

こうした初期の結果と併せて、Googleは環境面でのサステナビリティ(持続可能性)の向上を自社のデータとAI研究者の力で推進するプロジェクト(Sustainable with Google)の最新情報について、10月10日に発表しています。

Green Light
Green Light optimizes traffic lights to reduce vehicle emissions in cities, helping mitigate climate change and improving urban mobility / Google Research

「現実世界に大きな影響をもたらす可能性を秘めた価値ある目標です」と、AIによる交通信号の最適化の可能性について研究しているテキサスA&M大学助教授のグニ・シャロン(Guni Sharon)は語ります。Googleの信号システムは、都市が既存のインフラを利用できるようにしている点で一見すると保守的なアプローチだが、導入が容易でリスクも少ないとシャロン氏は指摘しています。

Googleのプロジェクトは無料かつ比較的シンプルであり、世界で最も人気のあるナビゲーションアプリであるGoogle Mapasの使用時に収集されるGoogleの比類なき交通データを活用しています。このため各都市では採用する勢いを増しています。Googleは交通エンジニアを雇用して、交通信号を遠隔操作できる大都市を優先的に支援しています。一方で、この技術がさまざまな条件下でうまく機能することを証明するために、世界の各地に展開させています。

都市のエンジニアは、Googleのオンラインのダッシュボードにログインして推奨された事項を表示し、それを信号制御プログラムにコピーして遠隔操作で数分以内にも適用できるそうです。ネットワーク化されていない信号機については、交差点の制御ボックスに足を運んで適用する流れで可能としています。あなたが市の代表者または交通エンジニアで参加に興味がある場合は、待機リスト登録フォームに記入してほしいとしています。

地球規模の危機として、「地球温暖化の危機」「資源の消費による危機」「生態系の危機」などが叫ばれ、世界各地で異常気象による災害と異変、失われる生物多様性などが急速に進行しています。AIやスーパーコンピュータ、テクノロジー、さらには量子コンピュータなどの資源を最大限に使って地球規模の危機対策を加速してほしいと思います。Googleの「持続可能性を地球規模で促進する」に期待しています。

AI 飛行機雲回避マップによる温暖化軽減策を実証(Google, American Airlines)


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