OECDの図表でみる教育2020年版(職業訓練の指標)

経済協力開発機構(OECD)が毎年発行している報告書「図表でみる教育2020年版」(Education at a Glance 2020:EAG2020)によると、ドイツにおける職業訓練はうまく機能しており、職業資格を持つ若者の見通しは、他のOECD加盟国よりも優れているとドイツの連邦教育研究省(BMBF)が発表しています。

EAG2020報告書の目的は、定量的指標を使用して、OECD37か国と9か国のパートナー諸国の教育システムを比較することです。日本の世界競争力や生産性、DX(デジタルトランスフォーメーション)などを考察する場合にも極めて重要な報告書です。

Share of adults with a vocational qualification among those with upper secondary or post-secondary non-tertiary qualifications as their highest attainment, by age group (2019) / OECD

このEAG2020報告書の主なトピックは職業訓練であり、ドイツの良好な雇用結果はドイツの職業訓練システムの強みと密接に関連しているとしています。職業訓練はドイツ経済が緊急に必要としている有資格の専門家のための重要な基盤です。

ドイツの25〜34歳のほぼ半数(46%)が、資格のある専門家または雇用へのエントリーとして職業プログラムの経路を選択しています(上図グラフを参照:OECDの平均は24%です)。

日本は高度成長時代に若年で高等教育を終了させて、一斉採用、企業内教育、年功序列、終身雇用を確立させました。教育システムも経済界からの要請に沿うものでしたが、日本が発展途上国だったときはやむを得ない政策でもありました。

国際比較においても日本の教育水準は上がりましたが、バブル崩壊以後はイノベーションが出来ず、生産性や世界競争力、デジタル競争力は年々低下して低迷(日本病)したままです。日本社会の旧態然としたビジネス慣行や、年功序列、終身雇用、男女差別に執着した男性優位システムなどとともに、教育に対する公費負担の割合、高等教育や職業教育のレベル低下と国際化の遅れはあらゆる国際指標が示しています。

図表でみる教育2020年版「教育制度の構造、財政及び成果に関するデータ」の概要です。日本教育システムの弱点や遅れが見えてきます。

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