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ミャンマー国連大使が国軍を非難、3本指の抵抗サイン

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2月26日、チョーモートゥン(Kyaw Moe Tun)氏は国連総会で、「私たちは国際社会の最も強い行動を必要としている」などと訴えました。政府関係者が国際会議の場で、母国で実権を握る勢力に公然と反旗を翻すのは極めて異例です。チョーモートゥン氏は演説の最後に、「反独裁」の象徴としてミャンマーのデモで使われている「3本指」のポーズを取り、「勇気ある行動」として議場から長い拍手が送られました。翌日(27日)ミャンマーの国営放送(MRTV)は、「彼は国を裏切った。国を代表していない非公式の団体を代表して話し、大使としての権力と責任を乱用した」と批判、チョーモートゥン国連大使を解任したと報じました。

Aung San Suu Kyi (left), Min Aung Hlaing (right) / Wikipedia

グテーレス事務総長のミャンマー特使であるクリスティン・シュラナー・バーゲナー(Christine Schraner Burgener)氏が、ミャンマーの軍事政権を認めたり正当化したりしてはならないと警告しました。米国のトーマス・グリーンフィールド(Linda Thomas-Greenfield)国連大使は、「すべての国は、あらゆるルートを駆使して、軍による自国民への暴力は決して容認できないと伝えることを求める」と述べました。

国連人権高等弁務官事務所は、2月28日に声明を出し「少なくとも18人が死亡し、30人以上がけがをしたという信頼できる情報がある」としています。EU=ヨーロッパ連合で外交を担当するボレル上級代表は声明を出し「EUはこの事態への対応として近く措置を打ち出すだろう」として、これまで慎重な姿勢を示してきた経済制裁を含め、対応を検討する考えを示しました。

Permanent Representative of Myanmar to the UN, Ambassador Kyaw Moe Tun ended his General Assembly address on Friday denouncing the 1 February coup, with a three-fingered salute used by protesters. / UN WebTV

3月1日午前、加藤官房長官は記者会見で「多数の民間人が死傷して、拘束者が発生している事態を憂慮し、国際社会のたび重なる呼びかけにもかかわらず、民間人に対する暴力が継続されていることを強く非難する。治安当局に対し、民間人への暴力を直ちに停止するよう強く求めているところだ。経済協力を含む、今後の対応については、予断することなく、事態の推移を注視しながら検討していかなければならない」と述べています。

タイやミャンマーなどの抗議運動で用いられている人差し指・中指・薬指の3本指を掲げるハンドサインは、もともと2012年に公開された米映画「ハンガー・ゲーム」から取られたものです。英Guardianによると、3本指のサインはミャンマーでは医療従事者によって最初に使用され、その後、若者の抗議者たちも使い始めたそうです。

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