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太平洋のプラスチックゴミ、最大で16倍(The Ocean Cleanup)

太平洋ゴミベルト(Great Pacific Garbage Patch: GPGP)は、世界最大の海洋プラスチック蓄積海域であり、ハワイとカリフォルニアの間に位置しています。The Ocean Cleanupの研究者たちは、この分野でこれまでにない最も広範な分析を行ってきました。研究チームの調査によると、太平洋に堆積しているプラスチックゴミが、過去の調査で指摘されていたものより、最大で16倍も多いと発表しました。

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Bird surrounded by plastic / photo: Matthew Chauvin

GPGPは、海洋に投棄されたゴミが流れ着く場所で、その中でプラスチックゴミの堆積量が最大であるとされている海域です。従来の調査では、収集用ネットによって堆積物を収集するという方法が用いられてきましたが、収集用のネットのサイズなどによってバラツキが出てしまうため、データの正確性に問題が生じていました。

今回の3年間におよぶ調査では、堆積物の収集に船舶を30隻、さらに海洋ゴミの状況を立体化できる高性能な3Dセンサーを積んだ飛行機(C-130 Hercules)を2機使い、徹底的な調査を行っています。その結果、GPGPに堆積されているプラスチックゴミの量はkm2あたり10kg以上、フランスの国土の3倍にあたる、約160万km2に相当します。堆積されているプラスチックゴミの量は約1兆8,000億個、重さにして約8万トン。これはジャンボジェット機500機の重さであり、過去の調査で推定されていた堆積量の4~16倍にあたります。

GPGP内では、食物連鎖により海洋生物や人間への影響が指摘されているマイクロプラスチックを含めたプラスチック汚染レベルが、1970年代に計測が開始されてから指数関数的に増加していることが解りました。海洋生態系の驚異となっているプラスチック汚染に対処する緊急性を強調しています。

オランダの Ocean Cleanupでは、GPGPのごみの約半分を5年以内に回収することを目標にしています。風と潮流で漂う浮揚バリア数十基を建造し、ゴミ回収にあたる計画です。

海洋プラスチック捕捉方式の改善(The Ocean Cleanup)


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