12月28日、国連のグテーレス事務総長は「2024年に向けたビデオメッセージ」を発表しました。はじめに「2023年は甚大な苦しみ、暴力、気候の混乱の年だった。私たちの惑星は危機にひんしている。観測史上最も暑い年で、貧困と飢餓の増大に人々が押しつぶされそうになっている。戦争はその数と激しさを増している」と危機感を示しています。その上で「非難したり銃を向けたりしても何にもつながらない。人類は団結するときに最も強くなる」と述べ、2024年は分断を乗り越えて団結しなければならないと訴えかけました。
- Secretary-General’s video message for New Year 2024（12/28 UN）
- COP28、化石燃料からの「脱却」を呼びかけて閉幕：「段階的廃止は不可避」とグテーレス事務総長（UN News 記事・日本語訳）（12/26 国連広報センター）
＜グテーレス事務総長の2024年に向けたビデオメッセージ＞
2023年は甚大な苦しみ、暴力、そして気候カオス（大混乱）の年でした。人類は苦痛のさなかにあります。私たちの地球は、危機に瀕しています。2023年は観測史上最も暑い年でした。
増大する貧困と飢餓に人々が押しつぶされそうになっています。戦争はその数と残忍さを増しています。そして、信頼が不足しています。しかし、相手を責めたり銃口を向けたりしても、何にもつながりません。人類は、団結した時に最も強くなるのです。
2024年は信頼を再構築し、希望を取り戻す年にしなければなりません。私たちは共通の解決策のために、分断を乗り越えて団結しなければなりません。気候行動のために。経済的機会と、すべての人々に恩恵をもたらす、より公正なグローバル金融システムのために。私たちは共に、国と国や、コミュニティー間の関係を害す差別や憎悪に立ち向かわねばなりません。
そして、人工知能（AI）などの新たなテクノロジーを、世の中のためになる力としなければなりません。国連は、平和、持続可能な開発、人権のために、これからも世界の結集に尽力します。
2024年を、私たちが共に成し遂げられるすべてにおいて信頼と希望を築く年とするよう、皆で決意しようではありませんか。皆様の新年のご多幸と平穏をお祈りしています。
- 新年に寄せるアントニオ・グテーレス国連事務総長ビデオ・メッセージ（2024年）（1/10 国連広報センター）
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