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Pyhasalmi mine in Finland

フィンランドの廃坑を「重力」を利用した地下エネルギー貯蔵庫へ

重力電池(Gravity battery)とは、重力(位置エネルギー)を使った蓄電方法で重力発電とも呼ばれます。欧州で最も深い地下1,444メートルのピハサルミ鉱山(Pyhäsalmi mine)が、重力を利用した地下エネルギー貯蔵庫に改造されつつあります。採掘終了後の地下空間や鉱山インフラを活かし、再生可能エネルギーなどの蓄電を目的とした長期エネルギー蓄電が注目されています。

Pyhasalmi mine
Pyhäsalmi Mine / Wikipedia

重力(位置エネルギー)を利用してエネルギーを貯蔵するという概念は新しいものではありません。揚水式水力貯蔵システムは世界中で見られます。ただし、そのようなシステムは特定の地形に依存してしまいます。採掘終了後のピハサルミ鉱山には、スコットランド企業のグラビトリシティ(Gravtricity)が開発した重力電池が導入される予定です。

実現すれば坑道内で最大2MW(メガワット)のエネルギーを貯蔵できる可能性があるとのことです。蓄電の際は、太陽光や風力などの再生可能エネルギーによる余剰電力が利用されるそうです。揚水発電よりエネルギー効率が高く、一般的な蓄電池よりコストが安く、長期的なエネルギー貯蔵庫になります。

グラビトリシティのマーティン・ライト(Martin Wright)取締役会長は「このプロジェクトは、我々の技術がいかに長寿命のエネルギー貯蔵庫を提供できるかを本格的に実証するものです」とコメントし、ピハサルミ鉱山への導入を「プロトタイプ」と位置づけ、他の商業プロジェクトへの道筋を明確に示していくと付け加えています。

  • Callio(Website) 地下実験室とテスト環境を提供

国際的な研究者チームが先月発表した研究では、世界が再生可能電力に移行する中で、廃止された鉱山の重力電池がエネルギーを貯蔵するための費用対効果の高い長期的なソリューションを提供できる可能性があることが判明したとしています。

国際応用システム分析研究所(IIASA)の科学者らは、世界中の放棄された坑道に最大70TWh(テラワット)の電力を蓄えることができるとしています。これは、世界の1日あたりの電力消費量にほぼ相当します。

下記YouTubeは、「重力電池が世界をどう変えるのか」を説明しています。(How gravity batteries could change the world)

Pyhasalmi mine in Finland
As our Pyhasalmi mine in Finland nears the end of its life, new businesses are given the space to flourish. / Facebook

災害時停電用に購入した「重力」から電力(照明とスマホ充電)を発生させる革新的な GravityLight(重力ライト)は、2013年のベスト・イノベーション賞(TIME)を受賞しています。

重力ライト(GravityLight)からナウライト(NowLight)へ


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